【生産者インタビュー:和梨】坂田 清一さん
現在、販売中の和梨のキャラメルショートには、坂田さんの和梨が使われています。一番古い樹は1950年に植えられたものだそうで、なんと70年以上もの歴史があります。今や川崎市の多摩川梨にならんで、ブランド梨としても有名な横浜市の「浜なし」を市内でも先駆けて栽培を始めたのも坂田農園さんでした。
そんな歴史のある坂田農園さん(青葉区鉄町)に和梨の栽培や浜なしの歴史について伺いました。
———何種類くらいの品種を栽培しているのですか?
主要の品種は新水、幸水、豊水、菊水、二十世紀の5品種。そのほかにも数種類の梨を栽培しています。今回、Slow Sweetsさんに使っていただく品種は『今村秋(いまむらあき)』という品種です。古くから栽培されている日本固有の在来品種の梨で、新高(にいたか)や愛宕(あたご)など多くの品種の親になっています。在来品種の今村秋は栽培農家も少なくあまり流通しない品種です。
———和梨の栽培で気を付けていることはありますか?
「梨は木が古くなる方が美味しくなると私たちは思っています。木自身が持つ力がしっかりと果実に出るように感じるのです。ですから木の手入れはしっかりしています。イチゴもそうでしょうが、梨の栽培も1年がかりです。梨の販売期間は約1カ月ほど。でも収穫までには1年がかりの仕事がある。」と坂田さん。
梨などの果樹は、毎年同じ木からずっと実をつけ続けるため、12月から始まる剪定作業がとても大切になってくるそうです。翌年の梨のことを考えて行う剪定の作業は、長年の経験と技術が大切な作業だと言っていました。
———最後に
坂田さんは地元の小学校の3年生を対象に、総合学習として課外授業も行っています。子どもたちは見学時に、自分の名前などを書いた袋を梨にかけ、収穫を見守るのだそうです。こういった地域の小学生との交流は私たちSlow Farmでも行っていますが、作物の成長を自らの手で触れ、見て、感じることは子どもたちの大きな経験になります。学校の教室だけでは学べないことを、地域の人たちとの交流から学ぶ機会があるということは、この地域の良い循環を生むように思いました。
小学生の課外授業で使用する説明ボード
私は坂田さんの話を伺っている中で印象的だった言葉がありました。それは「収穫時期になると収穫した梨をここ(直売所)に並べて販売する。お客様と実際に会って、お客様の喜ぶ顔を見るのが嬉しい。」という言葉。坂田さんが農園での直売という販売方法を大切にしている理由は、梨の鮮度はもちろんですが、それ以上に地域の人たちとの繋がりを大切にされているのだなと感じました。
坂田農園で育ったみずみずしい和梨をSlow Sweetsでは、ほろ苦いキャラメル生クリームと合わせたショートケーキに仕上げました。梨が主役のショートケーキを是非お試しください。
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